ホテルのNHK受信料 - 最高裁判決の影響

あなたがホテル・旅館等の施設に宿泊した時、部屋のテレビのNHK受信料ってどうなっているのだろう?と思ったことはありませんか?免除されてるのかな?それとも事業者割引みたいなのがあって、かなり安い金額で済んでいるのかもしれない…。まあ、なにしろ自分にはあまり関係ないか…と深く考えたことはないかもしれません。
でも実はこの受信料、ホテルは部屋の台数分支払わなければいけないのです。そんな!稼働率もあって毎日満室ってわけでもないでしょ!いや、そもそも自分は自宅のテレビの受信料を払っているのだけれど、それって二重払いじゃないですか?
いろいろ思いますよね?皆さんもホテルの受信料について今回よく考えてみませんか?


宿泊者には関係ない?
この受信料は以前から話題にされてきましたが、裁判の判決からするとホテルは部屋の数に応じた受信料を払わなくてはいけないようです。(判決例はこのページの後半で書きます)
「きちんとホテルが支払えば良いでしょ?」とあなたは考えるかもしれません。しかし当然このNHK受信料に相当する金額は宿泊代に転嫁され、結局は宿泊者であるあなたが払っているも同じなのです。

とすると単純な疑問が生じます。
私は自宅で受信料契約を結び、きちんと払っている。たまたま用事でホテルに泊まった時にも受信料を払わなければならないとすると二重取りではないか?

実は私もずっとそう考えていました。しかし冷静にじっくり考えてみたのですが、テレビをベッドに置き換えてみたら?
私は自宅に高いお金で買ったベッドがある。たまたま用事でホテルに泊まった時もベッド代を払わなければならないとすると二重支払い、二重取りでは?

つまりホテルは自宅の部屋に代わって泊まる環境を用意する場所であるからベッドは当然必要だし、テレビも必要なものとして用意されていても自然なことではないかと思うのです。
問題はHNKがそうした性格を持つ宿泊施設からも例外なく受信料を徴収するということなのです。私は受信料の超大幅減額などの免除措置があってしかるべきではないかと思うのです。

と言っても現状そうでない以上は仕方ありません。テレビを見る人・見ない人で不公平感をなくすにはホテルはどうすべきなのでしょうか?

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テレビのある部屋・ない部屋で料金設定を変える。
禁煙室・喫煙室のようにテレビの有無で部屋を分け、料金設定を変える。これはホテル側にとってはかなり不利になります。テレビのある部屋は満室でテレビの無い部屋は埋まらず、またはその逆でその日空室のままで終わってしまう可能性が高いです。部屋の稼働率自体に影響する恐れがあります。


希望者に有料でテレビを貸し出す。
現実的ではないですね。小さいテレビしか出来ないし、配線が分からないよ…とかあるでしょうし。


コイン式、カード式など見たい時間だけ有料にする。
病院の入院患者のベッド脇のテレビなどはこの形式が多いです。病院内の自販機でテレビカードを買ってきて見る形式。
あと年配の方はご存知かもしれませんが、大昔は旅館のテレビなどはテレビの脇にボックスがあって、そこに百円硬貨を入れて見ていました。このタイプのテレビを復活させる。つまり視聴したい人が料金を負担する。経費は掛かりそうですが…。
しかも、部屋数分の受信料を確保するため、テレビを利用しない人の分も含めるコイン料金になると思うので割高になる可能性があります。


NHKの映らないテレビを認可・開発・販売する。
私はこれが一番手っ取り早い気がします。


と、いろいろ考えてはみましたが難しい問題ですね。受信料が妥当なのか、放送法が今の時代に合っているのかなど、まだまだ議論の余地はあるのではないかと思うのです。
ホテルのテレビについては視ないから「置かなければよい」「撤去してしまえ」という意見もあるかもしれませんが、「テレビくらい置いてくれないと」という意見もまだまだ多いことを考慮して下さい。


2018年2月9日、ホテル事業者に対する最高裁判決
NHKが受信契約の締結に応じない東京都内のホテル運営会社に契約の締結と受信料の支払いを求めた訴訟の上告審判決がありました。最高裁は2018年2月9日、ホテル運営会社側の上告を棄却しました。
運営会社は東京と群馬でホテルを三つ経営しています。2013年にNHKから受信契約の締結を求められたものの、応じてこなかったという事例です。今回の訴訟では、ホテルの全客室など約280カ所に設置されたテレビについての10カ月分の受信料の支払いを求められていました。
これにより、契約締結への承諾と約620万円の支払いを命じた1、2審判決が確定したことになります。
契約後の未払いでなく、未契約の事業者に対する最高裁判決はこれが初になります。

NHKは未契約の事業者を相手取った訴訟を24件起こしており、裁判が続く4件を除いた20件は事業者側が受信料を支払う内容で終結しているそうです。(2018年1月時点)


2017年12月6日、個人に対する最高裁判決
こちらは、テレビ受信機は持っている。けれども、NHKを見ないから受信契約を締結する気がないということで拒否している人の事例です。契約を締結して、受信料を支払う必要があるのか?という最高裁の判決です。
判決は契約の義務ありで、支払いは遡って受信機を設置した日から請求できる。です。
ただ、この判決によって拒否している人すべてにただちに強制契約できるということではありません。その場合は個別の裁判が必要とのことです。


2017年10月29日、東横インの地裁判決
こちらは受信料契約は有。ホテル各室にテレビがあるのに受信料が支払われていないという事例です。NHKがビジネスホテルチェーン大手「東横イン」とグループ会社に計約19億3千万円の支払いを求めた訴訟の東京地裁の判決です。
判決はNHKの主張を大筋で認め、請求額とほぼ同額の支払いをホテル側に命じる判決を言い渡しました。
この裁判は金額の大きさ、大手ホテルチェーンに対する訴訟ということで注目を集めていました。
判決は、同グループの235のホテルにある約3万4千部屋について、受信料の支払い義務があるとしました。ホテル側は、これまで一定の割合の客室のみ受信料契約することでNHKと合意をしていた、と主張しました。しかし、「放送法はNHKによる恣意(しい)的な契約免除を認めておらず、免除の合意が成立していたとは認められない」と判断し、ホテル側と契約が成立する14年までの2年間分の支払いを命じました。

つまり東横インは、稼働率とかあるし、全室分じゃなくて一部の支払いでいいっていう合意で契約してたでしょ?
でも判決は
「放送法はNHKによる恣意(しい)的な契約免除を認めておらず、免除の合意が成立していたとは認められない」
バッサリですね。

(2018年9月22日追記)
2018年9月20日、東横インの高裁判決
控訴審判決。東京高裁は一審判決を支持し、約19億3000万円の支払いを命じました。さらに、東横インが別会社に経営譲渡した宮城県のホテルについても、新たに受信契約の締結と約560万円の支払いを命じました。

(2019年7月25日追記)
2019年7月24日、東横インの最高裁判決
最高裁第二小法廷は東横イン側の上告を棄却。これにより高裁判決による約19億3000万の支払いが確定しました。


(2019年3月13日追記)
ワンセグ(個人)最高裁判決
2019年3月13日、最高裁第三小法廷は、ワンセグ機能付き携帯電話を持っていることを理由に、NHKと受信契約を結ぶ義務があるかの訴訟で、原告側の上告を退ける決定をしました。これにより、契約の義務があるとの判断が確定しました。


最高裁判決が出てしまっているので、NHKに裁判をされればおそらく負けます。NHKは大きな金額が獲れる案件から裁判をする可能性があることは明白です。もし、大規模な宿泊施設で受信料をがんばって突っぱねてきた所があったとしたら、狙われる可能性大ではないでしょうか?
今後、受信料倒産なんて言葉がはやるかもしれません。
私が疑問に思うのは、遡ってテレビを設置した日から請求できるとしても、NHKはどうやってその日を算定し、証明するのだろうか?ということです。証拠集めを事前にするのでしょうか?


ホテル・旅館には任意で加入できる組合や協会というものが存在します。
組合がNHK受信料の契約・徴収支払いを代行する形で受信料の割引きが可能です。
NHKは、組合が契約促進、徴収代行をしてくれるメリットがあります。
組合は会員獲得、会費(組合費)獲得ができます。
つまりはWINWINな関係にあると思われます。
割引きという入口から組合員を得ている以上、組合がNHKの問題提起を行うとしても、受信料全廃などという大それた目標は持てるはずもありません。

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