飛び込み客は警戒されるか?

事前の問い合わせ電話や当日の予約なしで、いきなりホテルのフロントを訪ねて来られるお客様がいます。いわゆる飛び込み客、walk inと呼んだりしますが、果たしてホテルはこの駆け込み客をどう考えているのでしょうか?

私の勤めていたホテルでは警戒していました。なぜなら飛び込み客の「変な人率」がとても高かったからです。
「えー、私は結構飛び込みで泊まったりしていますよ。警戒されるなんて心外だな」と思っている人も多いでしょう。当然、全員がそうではないし、至ってまともな方もいるので気を悪くせず聞いて下さい。

そもそもこの飛び込み客が多い・少ないはホテルの立地により大きく異なると思います。駅に近く通りに面していて、人通りが多い所であれば自然に飛び込み客も多くなると思いますし、ホテルが密集しているエリアにあればお客様も「その中で2・3件回れば見つかるだろう」と直接訪ねる機会も多くなると思います。だからホテルによっては特に警戒していない所もあるかと思います。
飛び込み客はどんな人かを考えると、やはり予定外でその日宿泊する必要が出た人、スマホや携帯電話を持っておらず持っていたとしてもネット検索は出来ない・しない人、「何とかなるさ」という性格の人、タクシーによって適当に降ろされた人などでしょうか。

外国人の旅行者は日本国内で使える携帯を持っていなかったり、観光地をまわるスケジュール変更によってその時その時に宿泊場所を決めていく人が多かったり、自国では飛び込みも一般的だったりして比較的珍しくなかったりします。
しかし日本人の場合、普通だいたい事前に電話くらいは入れてみるものなのです。普通って何?というと、ほとんどの人が同じようにとっている行動でしょうか。普及率は正確には知りませんが、現在はほとんどの人が携帯電話を持っています。その中で「俺は携帯電話など絶対に持たん」「ネットの使い方など分からん。使う気もない」という人がいたとしても、それが別に悪いわけではありません。ただ、大多数が使用しているという世の流れの中でそれを選択していないということは、やはり頑固であったりして「変わっている」人が多いのです。
いきなりホテルに来る人が少数派である以上、多数派より多少違った考えや性格であることが多いわけです。

第一声が「よお、部屋空いてんのかよ!」なんて感じの飛び込み客の多いこと。
タクシー運転手も「ここなんかいいんじゃないですか?フロントに行ってみるといいですよ」なんて無理やり降ろしているんでしょうね。

例えば自転車で日本中を旅していて、一日行ける所まで行ってその日の宿を考えるという人がいたとします。たまたま夕方に走っている道沿いに小さな旅館がありました。「あのー、予約してないんですけど素泊まりでも良いんで、一泊出来ませんでしょうか?」と訪ねます。汗だくで恰好はみすぼらしく、ヘルメットで髪はクシャクシャです。
旅館の人は「?」となって警戒するに違いありません。しかし自転車旅行でたまたま立ち寄り、ダメでもともとと訪ねてみたと事情を説明したなら、旅館の人も「そういうことか」と納得して快く宿泊させてくれるかもしれません。むしろ喜んで応援してくれることもあるでしょう。


そういうことで宿側も飛び込みに至った事情が良く分かると安心できると思います。お客様側もホテルに警戒心を解いてもらうよう最初に話をするとスムーズにいくと思います。

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