恐怖!?エレベーターにまつわる裏話

宿泊者の多くはけっこうな荷物を持ってきているのが普通です。自分の宿泊する高層階までスーツケース・キャリーケースを抱えて階段を上がるなんてことは誰もしないでしょう。それに、たとえ高級ホテルでポーターが荷物を運んでくれて空身であっても、普通はエレベーターで行き来しますよね。今回はそのエレベーターのお話しです。


深夜に突然動き始めるエレベーター
ホテルに勤務していると深夜のエレベーターの妙な挙動に気付きます。
スタッフは、場合によっては深夜に緊急で客室に赴いたり、見回りで巡回することもあるわけなんですが、たまたまそんな時にエレベーターのおかしな動きに気付くことがあります。
私の勤めていたホテルは、エレベーターは二重扉で外扉も中扉も透明な窓が付いており、外からはケーブルや箱が移動しているのが分かります。そして箱が停止・通過する際は中に乗っている人も確認することが出来ます。
私はたまたま最上階のエレベーター付近にいました。すると私のいる階で停まっていたエレベーターの動作音が聞こえ、誰も乗っていない箱が上へ登って行きました。実はその最上階の上は屋上階があります。安全面から施錠してあり外へは出られません。また階段もないので、僅かなスペースの踊り場に出ることが出来るだけですから、たとえ降りたとしてもエレベーターでまた戻ってくるしかないのです。
誰も乗っておらずずっと停止していたエレベーターが上へ呼ばれた…ということは屋上階の踊り場に人がいるということになります。そしてエレベーターが降りてきて通過して行きましたが誰も乗っていません。つまり誰かが屋上階でエレベーターを呼び、来たけれど乗らなかったということになります。
仕方ありません。エレベーター前の僅かな踊り場スペースで何をしているのかは分かりませんが、とりあえず注意しに行かなければなりません。
そのままエレベーターで屋上階に行きました。が、なんと誰もいません。念の為屋上へ出る扉を確認しましたがしっかり施錠されています。
いったい屋上でエレベーターを呼んだのは誰なのか?

また深夜に扉が開かずに各階を細かく行ったり来たり、通常は点くはずの停止階ランプも消えたまま、まるで意思を持っているかのように動き続けるという目撃情報はスタッフ以外、宿泊客からも時々寄せられることがあります。

なーんて、ちょっとオカルトっぽくなってしまいましたが実はこれ、エレベーター会社のリモート点検システムです。最近のエレベーターは非常に賢くなっているんです。ある点検会社の説明にはこうあります。

遠隔点検
・24時間・365日休むことなく運行状況をチェック。
・エレベーターの運行状況を常に遠隔で点検。わずかな変調も逃さず、故障を未然に防止します。

遠隔診断
・利用者の少ない時間帯に、無人でエレベーターを診断。
・診断運転モードにより、深夜などに高密度な点検を無人で行います。機器の変調をより軽微な段階で検出でき、高度な予防保全を実現します。

※ 遠隔診断中でも、エレベーターは通常通りご利用いただけます。

ただ、これの動作中を目撃出来ることは滅多にないかもしれません。深夜勤などしている人くらいしか知らないのではないでしょうか?


鏡がある理由
エレベーターに乗り込むと正面にわりと大きな鏡があることに気付きます。この鏡があることに疑問を持ったり、意味を考えたりする人はあまりいないかと思います。
「乗る際に、後ろから不審者が一緒に乗り込もうとするのを防ぐ役割では?」
と考える人が多いのではないでしょうか?そうであればとっさに降りて乗らずに済むことが出来る…と。これは正解ではありませんが、何かと物騒な世の中ですからこうしたことも効果としてはあるかもしれません。
ただ本当の目的は、中の鏡は車イス用に設置されています。
狭いエレベーター内は車イスの方向転換がしづらかったり、出来なかったりするので、バックで出る際に鏡で後方の安全を確認しながら降りることになります。
だからエレベーター全てに鏡の設置義務や努力目標があるわけではありません。車椅子の利用がないことが分かっている場合は付いていないし、車イス利用があるにもかかわらず設置していない場合もあります。都道府県ごとの条例によってもバラつきが大きいようです。
現在、国土交通省が鏡の設置を省令に定めているのは、新設する際の駅などの公共交通機関においてのみです。

とは言え、鏡はあったほうが良いですね。例えばホテルは清掃用の大きなワゴンや、部屋改修の資材、家具・什器なんかも運ぶ機会は多いので、仮にバリアフリー化なしで車イス受け入れ不可のホテルであっても、後方確認が出来る鏡は便利です。本来の目的とは違いますが、身だしなみチェックに使用している宿泊者も多く見かけますから、サービスとしてあって悪い物でもないでしょう。

最近はインターネットで話題になったこともあって、鏡の役割についてはけっこう知られるようになりました。せっかく知っていても、前に立ったまま鏡を塞ぐようなことがあっては意味がありませんから、車イスの方が出入りする際はスマートに行動しましょう。


エレベーターが落下しても着地する瞬間にピョンとジャンプすればいいんじゃね?
もちろんこれが無理なことはお分かりだと思います。もっとも最近のエレベーターは万が一ケーブルが切れて落下しても、ブレーキが掛かる安全装置も付いているようです。
大きな地震が発生した場合も、最寄り階で緊急停止する機能もあります。
この揺れによって緊急停止される体験はなかなか出来るものではありませんし、したくもないと思いますが、実は止まった後が大変です。
私は東日本大震災の発生時、フロントで仕事をしていました。揺れの規模のせいか?もともとそういう仕様だったのか?ホテルのエレベーターは止まったまま、業者による安全点検が終了するまでは動かせないといいます。安全確認と言ったって、おそらく地域全体このように止まっているだろうし、緊急性のある所からだろうし、そもそも電話すら繋がらない大混乱状態です。
帰宅難民で宿泊希望者は殺到するし、エレベーターは動かないし、ホテルもパニック状態でした。結局エレベーターが復旧したのは翌日でしたが、その後は宿泊予約のほとんどがキャンセルという事態もありました。



先の「深夜のエレベーター」もけっこう気味が悪いですが、やはり皆さんが本当に気になるのは、ホテルの心霊に関する話でしょう。こちらのページをどうぞ。
幽霊の出るホテル


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