ホテル裏話 | なぜ?みんなの疑問を元ホテルマンが暴露

元ビジネスホテル従業員の裏話や裏側。雑学や面白い話。宿泊者が思っているホテルの「なぜなんだろう?」も分かります。

エアコンスイッチがLMH?冷房暖房どっち?集中管理空調?

若者がもの凄く古いホテルや旅館に泊まるとこうなります。
この部屋エアコンないじゃん!
もしかして、あの天井に付いてて埋め込まれたやつがエアコンなのか?
リモコンがない?見当たらないんだけど?
壁のL・M・Hって書いてあるツマミがあるけど、これがスイッチなのか?
あっ、動き出した。早く涼しくならないかなーって、暖かい風が出てきてるんですけど?
もー、冷房と暖房の切り替えはどこなの?

短気な人ならさっそくフロントにクレームを入れているかもしれませんね。使い方が分からないと。
年輩者やホテル慣れしている人は知っていると思いますが、若い人やホテルに泊まり慣れていない人は驚くこともあるかもしれません。



集中管理空調と個別空調
今は一般家庭で使われている壁掛けタイプのエアコンが各部屋に付いている、個別空調システムのホテルや旅館がほとんどだと思います。
対して、客室の天井埋め込みタイプ(カセット型)の集中管理空調システムがあります。全館空調やセントラル空調と呼ばれたりもします。


集中管理空調はうざい?
なぜこの方式は嫌われるのか?だってやっぱり不便ですもの。

冷暖房の切り替えが自分ではできない
全館もしくはフロアごとで、まとめてホテル側が設定しているため、部屋ごとでは冷房と暖房の設定ができません。
春と秋にホテル側が切り替える日を決めています。日本の北と南では気温差があるので、切り替える次期は地方によって違います。
人によって暑さ寒さの感じ方は異なりますから、自分としては暑いから冷房にしたいがホテルは暖房に設定している。またはその逆で、希望と設定が一致しない場合があります。
また、熱い風呂あがりは冷房で、それ以外は暖房で、のような使い方もできません。


スイッチがLMH、弱中強って・・・
特に古い空調だと、スイッチの切り替えが3段階しかなくて、L(Low)・M(Medium)・H(High)または弱・中・強とパネルに表示されていたりします。
これでは現在の家庭用エアコンのように20.5℃のような細かい温度調節、温度設定が不可能です。
LはLowで低い温度だから冷房。HはHighで高い温度だから暖房。MはMediumで中間だからきっと送風のことだろう。なんて勘違いする人も中にはいるそうですよ。
けれども残念ながら、ご説明したように、自身では冷暖房の切り替えはできません。
スイッチがベッドの枕元にある所もあります。枕元集中コントローラーといって、ライトのスイッチなどもまとめてはめ込まれていたりします。
リモコンがなかった時代、全て手が届く枕元で済ませられるようにという配慮なのでしょう。


余談ですが、そういえば、昔はエアコンのことをクーラーって言ってましたね。
冷房のみの機能しかない機種が多かったからですかね?最近でも年寄りはクーラーを連発している気がします。
あとはハンガーを衣紋掛け(えもんかけ)とか、ベビーカーを乳母車(うばぐるま)とか、ステーキをビフテキとか。
ちょっと話が逸れてしまいました。


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