戦車に突っ込まれた旅館 - 奇抜な集客方法

今回なぜホテルの裏話を紹介するこのブログで突然アニメの話を始めるかと言うと、それは作中に登場する「割烹旅館 肴屋本店」に理由があります。

2012~2013年にかけてTV放送された「ガールズ&パンツァー」、通称ガルパンというアニメがあります。架空である大洗女子学園の生徒達によって戦車道という選択科目を通して描かれる青春ストーリーなのですが、作中に描かれる他校との戦車による市街戦は実際の茨城県の大洗町が舞台になっており、街並みもリアルに再現されています。大洗の町をご存知の方はもうワクワクでしょうが、知らない人が見ても戦車が縦横無尽に町中を走り回る様はけっこうな迫力があっておもしろいです。



そして市街戦の途中、戦車がカーブを曲がり切れずに玄関に突っ込み破壊された旅館が登場します。それが実際に営業しているこの旅館です。これが功を奏してファンが殺到し大人気なのだそうです。また大洗町全体も観光客が急増し、さまざまな関連イベントが行われたりしてちょっとしたブームになりました。毎年行われる「あんこう祭り」もかなりの人出のようです。
割烹旅館 肴屋本店 楽天トラベル



もちろん周辺地域の協力もありますが、当初この企画はアニメの制作側が行ったものだそうです。しかし戦車を自分の旅館に突っ込ませて壊されることを承諾した旅館側もどうかと思いますが、結果的に宿泊者増という成功を成し遂げました。

ホテルをはじめ宿泊施設の責任者は、客数アップの方策に日々頭を悩ませていると思いますが、まさかこんな奇策があったなんて思いもよらなかったでしょう。きっと「ああ、うちにも戦車突っ込んで欲しい」と思ったに違いありません。

こうした実際のある地域を舞台として描かれる作品を「ご当地アニメ」と呼び、登場した舞台を訪れることを「聖地巡礼」と言うそうなのですが、全てが話題になり成功するわけではなく結果的に失敗に終わる物も多いと聞きます。
アニメに限らずドラマや映画の舞台になった場所も観光客が訪れたりして時折話題になったりします。

実はホテル・旅館などの宿泊業は自己の努力だけではなかなか集客が難しく、県や市の行政による観光客誘致の為の広報活動に期待していたりします。成功することもあれば思ったほど集客に結び付かないこともあるわけですが、得てしてお役所主導の企画というのは突拍子もないことはなかなか出来ないものです。

近年は中国をはじめとした外国人客の誘致を積極的に行ってきましたが、ガールズ&パンツァーの大洗町などの成功例を見るに、国内の旅行客の掘り起こしをもっと考えて良いのかもしれないと思いました。みんな本当に興味があることにはお金を使うものです。
景気停滞ムードの転換さえ出来てもっと遊びたい楽しみたいと思えれば、国内旅行者ももっと増えることでしょう。


追記
この記事を書いたのは2014年ですが、その後もOVAの発売、2015年11月には劇場版も公開され、ガルパンは根強い人気を誇っているようです。
ちなみに、劇場版でポッキリと看板を折られたのは、民宿「大勘荘」ですので混同されないようお願いします。
「肴屋本店」は劇場版にも登場します。これが今回もとんでもないことになってしまうのですが、見てのお楽しみということで。
「大洗ホテル」も「あーあー」という惨状に。


もちろん大洗だけではないのですが、当時は東日本大震災で多くの地域が直接的な被害や風評被害の中にあって、観光客の減少が問題になっていました。大洗もそのひとつだったわけですが、変わった方法であれ復興の助けになったのであれば、それは良かったのではないでしょうか。
震災当日は私はフロントで勤務中でした。震源地からは相当離れていましたけれど、当日もその後も大変でしたよ。詳しくはこちらのページを。
東日本大震災の影響


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